行政書士宇野敏志事務所

遺産分割協議書の役割とは?相続手続きで必要になる場面と作成前の準備を解説

遺産分割協議書の役割とは?相続手続きで必要になる場面と作成前の準備を解説

カテゴリ:新着情報

相続手続きでは、相続人全員で財産の分け方を話し合い、その内容を書面にまとめることがあります。

この書面が「遺産分割協議書」です。

遺産分割協議書は、単に話し合いの結果を残すためだけの書類ではありません。銀行預金の払戻しや不動産の名義変更など、実際の相続手続きで提出を求められることもあります。

この記事では、遺産分割協議書の役割、必要になりやすい場面、作成前に整理しておきたいことを分かりやすく解説します。

札幌市西区琴似で相続手続きにお悩みの方は、早めに確認しておくことで、その後の手続きを進めやすくなります。

遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合い、亡くなった方の財産を誰がどのように取得するのかをまとめた書類です。

遺言書がない場合や、遺言書に記載されていない財産がある場合などに、相続人全員で遺産分割協議を行うことがあります。

協議で決まった内容を書面に残すことで、相続人全員が合意した内容を確認しやすくなります。

一般的には、相続人全員が署名し、実印で押印します。提出先によっては、相続人全員の印鑑証明書が必要になることもあります。

遺産分割協議書の主な役割

遺産分割協議書には、主に次の3つの役割があります。

1. 誰がどの財産を取得するのかを明確にする

遺産分割協議書の大きな役割は、誰がどの財産を取得するのかを明確にすることです。

相続財産には、預貯金、不動産、有価証券、自動車、保険、借入金など、さまざまなものがあります。

財産の分け方があいまいなままだと、後から「この財産は誰が取得する予定だったのか」と確認が必要になることがあります。

遺産分割協議書では、たとえば次のような内容を整理します。

  • どの預貯金を誰が取得するのか
  • どの不動産を誰が取得するのか
  • 有価証券や自動車を誰が取得するのか
  • 債務や未払金をどのように扱うのか
  • 後から見つかった財産をどう扱うのか

財産を特定できるように記載することで、相続手続きを進めやすくなります。

2. 相続人全員で合意した内容を記録する

遺産分割協議は、相続人全員で行う必要があります。

一部の相続人だけで財産の分け方を決めても、手続きが進まないことがあります。

遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・押印することで、全員がその内容に合意したことを示しやすくなります。

全国銀行協会でも、預金相続手続きで遺産分割協議書を使う場合、相続人全員の署名・実印による押印と、印鑑証明書による確認が案内されています。

相続人が複数いる場合や、財産の種類が多い場合は、合意内容を書面に残しておくことが大切です。

3. 銀行預金や不動産などの相続手続きで使うことがある

遺産分割協議書は、相続手続きの提出書類として使われることがあります。

代表的な場面は次のとおりです。

  • 銀行預金の払戻しや解約
  • 不動産の相続登記
  • 自動車の名義変更
  • 証券口座の相続手続き
  • その他、財産の名義変更手続き

全国銀行協会は、遺言書がなく遺産分割協議書がある場合の預金相続手続きについて、遺産分割協議書、被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、相続人全員の印鑑証明書などが必要になる場合があると案内しています。

また、法務省は、不動産を相続した場合には遺産分割協議を行い、相続登記を進めることを案内しています。

必要書類は提出先や相続の状況によって異なるため、実際に手続きを行う前に確認しましょう。

遺産分割協議書が必要になりやすいケース

遺産分割協議書は、すべての相続で必ず必要になるわけではありません。

ただし、次のようなケースでは作成が必要になりやすいです。

遺言書がない場合

遺言書がない場合は、相続人全員で財産の分け方を話し合うことがあります。

その結果を金融機関や法務局などに示すため、遺産分割協議書を作成することがあります。

法定相続分と異なる分け方をする場合

法律で定められた相続分とは異なる分け方をする場合、相続人全員で合意した内容を明確にする必要があります。

たとえば、特定の相続人が不動産を取得し、他の相続人が預貯金を取得するようなケースです。

不動産や預貯金の名義変更を行う場合

不動産や預貯金などの名義変更では、誰がその財産を取得するのかを確認するために、遺産分割協議書の提出を求められることがあります。

特に不動産を相続する場合は、相続登記の手続きが必要になります。

相続人が複数いる場合

相続人が複数いる場合、合意内容を書面に残しておくことで、後日の確認や手続きがしやすくなります。

口頭だけの合意では、手続き先に内容を示すことが難しいため、書面化しておくことが大切です。

遺産分割協議書を作成する前に整理したいこと

遺産分割協議書を作成する前には、次の3点を整理しておきましょう。

相続人が誰になるのか

まず、誰が相続人になるのかを正確に確認します。

亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をたどり、配偶者、子、親、兄弟姉妹など、相続人にあたる方を確認します。

相続人を見落としたまま遺産分割協議書を作成すると、後から協議のやり直しが必要になることがあります。

どのような財産があるのか

次に、相続財産の内容を整理します。

確認したい財産には、次のようなものがあります。

  • 預貯金
  • 不動産
  • 有価証券
  • 自動車
  • 生命保険
  • 借入金
  • 未払金

財産の全体像が分からないまま協議書を作成すると、後から財産が見つかり、追加の協議が必要になることがあります。

遺言書があるかどうか

遺言書がある場合は、財産の分け方や手続きの進め方が変わることがあります。

公正証書遺言、自筆証書遺言、法務局で保管されている自筆証書遺言など、種類によって確認すべき手続きも異なります。

遺言書が見つかった場合は、遺産分割協議書を作成する前に、内容や形式を確認しましょう。

遺産分割協議書に記載する主な内容

遺産分割協議書には、一般的に次のような内容を記載します。

  • 被相続人の氏名・死亡日・最後の住所など
  • 相続人全員の氏名
  • どの財産を誰が取得するか
  • 預貯金の金融機関名・支店名・口座番号など
  • 不動産の所在・地番・家屋番号など
  • 後から見つかった財産の扱い
  • 作成日
  • 相続人全員の署名・押印

財産を特定できるように記載することが重要です。

内容があいまいだと、銀行や法務局などの手続き先で修正を求められることがあります。

作成時に注意したいポイント

遺産分割協議書を作成する際は、次の点に注意しましょう。

相続人全員の合意が必要

遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容をまとめる書類です。

相続人の一部が参加していない場合や、署名・押印が不足している場合、手続きが進まないことがあります。

実印と印鑑証明書が必要になることがある

金融機関や登記手続きでは、実印での押印と印鑑証明書の提出を求められる場合があります。

印鑑証明書の有効期限や取扱いは提出先によって異なるため、事前に確認しましょう。

不動産の記載は正確にする

不動産を記載する場合は、登記事項証明書などを確認し、所在や地番、家屋番号などを正確に記載します。

住所表示だけでは、登記手続きで不十分な場合があります。

相続登記は司法書士の専門分野です。不動産がある場合は、必要に応じて司法書士へ相談しましょう。

争いがある場合は弁護士へ相談する

遺産分割協議の内容について相続人間で争いがある場合、行政書士が代理・交渉を行うことはできません。

話し合いがまとまらない場合や、交渉が必要な場合は、弁護士へ相談しましょう。

行政書士に相談できること

行政書士には、相続手続きに関する書類作成や、戸籍収集、相続関係の整理について相談できます。

遺産分割協議書に関しては、争いのない相続手続きにおいて、協議内容を書面にまとめるための準備や書類作成を相談できます。

たとえば、次のようなサポートが考えられます。

  • 相続人調査に必要な戸籍収集
  • 相続関係説明図の作成
  • 相続財産の整理
  • 遺産分割協議書の作成に向けた準備
  • 金融機関手続きに必要な書類の確認
  • 遺言・終活に関する相談

一方で、不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士、相続人間の争いがある場合は弁護士の業務となります。

状況に応じて、適切な専門家へ相談することが大切です。

札幌市西区琴似で遺産分割協議書のご相談なら行政書士宇野敏志事務所へ

遺産分割協議書は、相続人全員で合意した財産の分け方を記録し、銀行預金や不動産などの相続手続きで使われることがある大切な書類です。

作成前には、相続人が誰になるのか、どのような財産があるのか、遺言書があるのかを整理しておく必要があります。

札幌市西区琴似の行政書士宇野敏志事務所では、相続を中心に、遺言・終活・成年後見に関するご相談を承っております。

相続人調査、戸籍収集、相続財産の整理、遺産分割協議書の作成に向けた準備などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

初回相談は無料です。札幌市西区・琴似周辺の方はもちろん、北海道全域に対応しております。