エンディングノートの始め方|最初に書きたい項目と続けるための5つのポイント
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エンディングノートに興味はあっても、
「何から書けばよいのか分からない」
「すべての項目を埋めるのは大変そう」
「まだ元気なのに、書き始めるのは早いのではないか」
と感じて、なかなか始められない方も少なくありません。
エンディングノートは、一度に完成させる必要はありません。
まずはご自身の基本情報や大切な方の連絡先など、書きやすいところから始め、生活や気持ちの変化に合わせて少しずつ更新していくものです。
早めに情報や希望を整理しておけば、突然の入院や介護、相続が必要になったときに、ご家族が判断や手続きを進めるための手がかりになります。
この記事では、エンディングノートの役割や遺言書との違い、最初に書いておきたい項目、無理なく続けるためのポイントを解説します。
札幌市西区琴似で終活をお考えの方は、これからの暮らしを考えるきっかけとして参考にしてください。
エンディングノートとは
エンディングノートとは、病気、事故、介護や相続など、もしものときに備え、ご自身に関する情報や希望を家族などへ伝えるためのノートです。
これまでの人生を振り返り、これからどのように暮らしたいかを考えるためにも活用できます。
書く内容や形式に決まりはありません。
市販の専用ノートを使うほか、普通のノート、パソコンやスマートフォンなど、ご自身が使いやすい方法を選べます。
さいたま地方法務局では、エンディングノートを「家族がさまざまな判断や手続きを進める際に必要な情報を残すためのノート」であり、「これまでの人生を振り返り、これからの人生を考えるきっかけ」と説明しています。
さいたま地方法務局の案内では、エンディングノートの見本も公開されています。
エンディングノートは何歳から始めるものなのか
エンディングノートを書き始める年齢に決まりはありません。
高齢になってから作成するものと思われがちですが、病気や事故、災害などは年齢に関係なく起こる可能性があります。
また、住宅の購入、結婚、子どもの独立、退職など、暮らしが変化したときも、財産や大切な連絡先を整理するよい機会です。
エンディングノートは、亡くなった後のことだけを書くものではありません。
突然の入院で連絡が必要になったときや、ご自身で意思を伝えることが難しくなったときにも役立つ可能性があります。
「まだ早い」と考えず、元気で落ち着いて考えられるうちに始めることが大切です。
エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートと遺言書は、目的と法的な効力が異なります。
エンディングノート
エンディングノートには、書き方や形式の決まりがありません。
医療や介護に関する希望、連絡してほしい方、葬儀やお墓の希望、財産に関する情報や家族へのメッセージなど、幅広い内容を自由に書けます。
ただし、原則として遺言書と同じ法的効力はありません。
たとえば、
「自宅は長男へ渡す」
「預貯金は長女へ相続させる」
とエンディングノートに書いても、それだけで財産の承継方法を法的に指定できるとは限りません。
遺言書
遺言書は、法律で定められた方式に従って作成することで、財産の承継など一定の事項について法的な効力が認められます。
誰にどの財産を相続または遺贈させるかを法的に定めたい場合は、自筆証書遺言や公正証書遺言などの作成を検討します。
大阪法務局も、エンディングノートには遺言のような法的効力はない一方、突然の入院などの際に大切なことを伝えるために役立つと案内しています。大阪法務局の資料
エンディングノートと遺言書は、どちらか一方だけを選ぶものではありません。
エンディングノートで情報や希望を幅広く伝え、法的な効力が必要な内容は遺言書に記載するという使い分けができます。
エンディングノートの始め方
1.使いやすいノートや形式を選ぶ
最初に、ご自身が書きやすく、後から見直しやすい形式を選びます。
主な方法は次のとおりです。
- 市販のエンディングノート
- 自治体や法務局などが公開している様式
- 普通のノート
- バインダーやファイル
- パソコンで作成した文書
- エンディングノート用のアプリ
市販のノートは項目が整理されているため、何を書けばよいか分からない方に適しています。
一方、項目が多いと負担に感じる場合は、普通のノートや一枚の用紙から始めても問題ありません。
重要なのは、立派なノートを用意することではなく、必要な情報を少しずつ残すことです。
2.書ける項目から始める
エンディングノートは、最初のページから順番に埋める必要はありません。
書きやすい項目から始めましょう。
たとえば、次のような情報は比較的整理しやすいでしょう。
- 氏名、生年月日や住所
- 緊急連絡先
- 家族や親族の連絡先
- かかりつけ医
- 健康保険証などの保管場所
- 利用している金融機関
- 重要書類の保管場所
- ペットに関する情報
分からない項目や、まだ決められない内容は空欄のままで構いません。
まず一つの項目を書くだけでも、終活の第一歩になります。
3.一度に完成させようとしない
すべての項目を一度に書こうとすると、負担が大きくなり、途中でやめてしまうことがあります。
「今日は緊急連絡先を書く」
「次の週末に通帳や保険証券の保管場所を確認する」
というように、時間を分けて進めることがおすすめです。
迷う項目には、現在の考えとして書いたり、「今後検討する」と記載したりしてもよいでしょう。
エンディングノートは何度でも書き直せます。最初から完璧な内容を目指す必要はありません。
最初に書いておきたい7つの項目
1.ご自身の基本情報
まず、ご自身を確認するための基本情報を記載します。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 本籍
- 電話番号
- マイナンバーカードなどの保管場所
- 健康保険や年金に関する情報
個人番号や暗証番号など、第三者に知られると悪用される情報を直接書く場合は、保管方法に十分注意してください。
2.家族や大切な方の連絡先
緊急時や入院時に連絡してほしい方を整理します。
- 家族や親族
- 親しい友人
- 勤務先や以前の勤務先
- 町内会などの地域関係者
- 行政書士などの相談先
- 葬儀などの際に連絡してほしい方
単に氏名と電話番号を記載するだけでなく、ご自身との関係や、どのような場合に連絡してほしいかも書いておくと分かりやすくなります。
3.医療や介護に関する情報
病気や事故によって意思を伝えることが難しくなった場合に備え、医療や介護に関する情報と希望を整理します。
- かかりつけ医
- 持病
- 服用している薬
- アレルギー
- 介護を受けたい場所
- 希望する介護サービス
- 延命治療などに関する現在の考え
- 判断に迷ったときに相談してほしい方
医療や介護に関する希望は、状況によって実現できない場合があります。また、エンディングノートへ書くだけで医療行為について法的な拘束力が生じるとは限りません。
ご家族や医療・介護関係者とも話し合い、希望が変わった場合は更新しましょう。
4.財産に関する情報
ご家族が財産の存在を把握できるよう、手がかりを整理します。
- 利用している金融機関と支店
- 不動産の所在地
- 株式や投資信託
- 生命保険や損害保険
- 自動車
- 貴金属などの主な財産
- 借入金
- クレジットカード
- 定期的な支払い
- 遺言書の有無と保管場所
必ずしも残高や詳細な金額まで書く必要はありません。
金融機関名や書類の保管場所だけでも、相続財産を確認する手がかりになります。
ネット銀行やネット証券、暗号資産など、通帳や紙の明細がない財産はご家族が気づきにくいため、利用しているサービスの存在を記載しておくとよいでしょう。
5.デジタル情報
スマートフォンやインターネット上の契約についても整理します。
- スマートフォンやパソコンの利用状況
- メールアドレス
- SNS
- 写真や動画の保存場所
- 有料サービスや定期購入
- ネット銀行やネット証券
- デジタルデータを残すか削除するか
- 対応をお願いしたい方
パスワードや暗証番号をノートへそのまま書くと、紛失や盗難の際に悪用される危険があります。
パスワードそのものではなく、「どのサービスを利用しているか」「認証情報を安全に保管している場所」などを記載する方法も検討しましょう。
6.葬儀やお墓に関する希望
葬儀や納骨について、現在の希望を書いておくこともできます。
- 希望する葬儀の規模や形式
- 宗教や宗派
- 菩提寺
- お墓や納骨先
- 遺影に使用してほしい写真
- 葬儀へ呼んでほしい方
- 家族に任せたい事項
希望を細かく決められない場合は、「家族に任せる」「簡素な形を希望する」など、現在の考えだけでも構いません。
葬儀や納骨について確実な対応を依頼したい場合は、エンディングノートだけでなく、死後事務委任契約などを検討することがあります。
7.家族への希望やメッセージ
エンディングノートには、財産や手続きの情報だけでなく、ご家族への思いを自由に残せます。
- 感謝していること
- 大切にしてきた考え
- 家族に伝えておきたいこと
- これからやりたいこと
- 思い出に残っている出来事
- 大切な品物と、その理由
- ペットを託したい方へのお願い
言葉にすることが難しい場合は、短い文章や箇条書きでも十分です。
無理なく続けるための5つのポイント
書く時間を短く区切る
最初から何時間もかける必要はありません。
1回15分程度を目安に、一つの項目だけ書く方法なら続けやすくなります。
空欄があっても気にしない
決められない項目を無理に埋める必要はありません。
空欄には「未定」「家族と相談したい」と記載しておけば、後から検討できます。
作成日や更新日を書く
情報が古くなっていないか確認できるよう、表紙や各項目に作成日・更新日を記載しましょう。
誕生日や年末年始など、毎年決まった時期に見直す方法もあります。
家族と話すきっかけにする
エンディングノートは、本人だけで完成させなければならないものではありません。
医療、介護、葬儀や財産について、ご家族と話しながら書くこともできます。
希望を共有しておけば、家族が突然難しい判断を求められたときの負担を軽減しやすくなります。
法的な効力が必要な内容は別の制度を検討する
エンディングノートだけでは実現が難しい希望もあります。
内容に応じて、次のような制度や契約を検討します。
- 財産の承継:遺言書
- 判断能力が低下した後の支援:任意後見契約
- 財産管理の依頼:財産管理等委任契約
- 亡くなった後の各種手続き:死後事務委任契約
必要な制度は、ご本人の状況や希望によって異なります。
エンディングノートの保管場所
エンディングノートには、個人情報や財産に関する情報が含まれます。
誰でも見られる場所に置くと、情報を悪用される危険があります。一方で、厳重に隠しすぎると、必要なときに家族が見つけられません。
次のような点を意識して保管しましょう。
- 日常的に他人の目に触れない場所を選ぶ
- 信頼できる家族へ保管場所を伝える
- 貸金庫など、死亡後に確認しにくい場所だけに保管しない
- パスワードや暗証番号は別の方法で安全に管理する
- 古いノートを残す場合は、どれが最新版か分かるようにする
ノートそのものを家族へ見せたくない場合でも、エンディングノートを作成していることと、保管場所だけは伝えておくと安心です。
定期的な見直しが必要な理由
エンディングノートに書いた内容は、時間の経過とともに変わります。
次のような変化があったときは、内容を確認しましょう。
- 住所や電話番号が変わった
- 家族構成が変わった
- かかりつけ医や服用する薬が変わった
- 介護や医療に関する希望が変わった
- 金融機関の口座を開設・解約した
- 不動産を購入・売却した
- 保険を見直した
- 遺言書を作成・変更した
- 葬儀やお墓について家族と話し合った
修正したときは、更新日を書き、古い情報との区別がつくようにしましょう。
エンディングノートを書いた後に考えたいこと
エンディングノートを書くと、財産や将来の希望が整理され、次に準備すべきことが見えやすくなります。
たとえば、
「不動産の名義が以前の世代のままだった」
「家族が知らない預貯金口座がある」
「遺言書が必要かもしれない」
「将来、財産管理を任せる人を決めておきたい」
といった課題に気づくことがあります。
エンディングノートを完成させることを目的にするのではなく、必要な準備や家族との話し合いにつなげることが大切です。
札幌市西区琴似で終活・遺言のご相談なら行政書士宇野敏志事務所へ
エンディングノートは、ご自身の情報や希望を整理し、大切な方へ伝えるためのノートです。
最初からすべてを決める必要はありません。
基本情報、緊急連絡先や重要書類の保管場所など、書きやすい項目から少しずつ始めましょう。
エンディングノートを作成する中で、財産の承継、将来の財産管理や亡くなった後の手続きについて具体的な準備が必要になることもあります。
札幌市西区琴似の行政書士宇野敏志事務所では、相続を中心に、遺言・終活・成年後見に関するご相談を承っております。
エンディングノートの作成支援、相続人や財産の整理、遺言書の原案作成、任意後見や死後事務委任に関するご相談など、ご希望に合わせた終活をサポートいたします。
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